神戸サバービアのためのスイーツショップ!こだわり素材で“手作り・できたて・絶品”スイーツをお届けします。御影・石屋川のケーキ屋さん : ボンヌーヴェル ラ ガトー

神戸サバービア。私たちは、自分たちのお店のコンセプトをこう表現しています。

そして私たちの仕事、「スイーツづくり」への私たちの思いをお伝えするために、
私たちの街についてお話しようと思います。

京都で学び、大阪で稼ぎ、神戸に住む…
関西のドルチェ・ヴィータ。

これぞ関西での理想の人生。そう、神戸は、まさにひとが住むための街なのです。 ただ、ここで言う神戸は行政区や“異人館があって、海岸通があって…”といったイメージの 「港町、神戸」(中心街)ではなく、大阪と神戸という大都市に挟まれた「阪神間」を指していて、 私たちのお店もこの東端、灘区というエリアにあります。

阪神間という名の文化…
「神戸サバービア」。

阪神間は、大正時代以降、日本初の私鉄沿線の郊外住宅街として発達。住友本家をはじめとした実業家、小磯良平、谷崎潤一郎などの文化人そしてごく普通のサラリーマンも移り住み、商都大阪の経済力と港湾都市神戸の先進性を背景に独自の豊かな生活文化を育んできました。伝統とモダニズムを併せ持つ文化の香りのなかで、ごく普通の人々がごく普通に暮らすスタイルを私たちは「神戸サバービア」(神戸の郊外)と名づけました。

スイーツで「神戸サバービア」
の空気を伝えたい

「神戸サバービア」には、独特の空気と温度があります。私たちは、スイーツを通してこの空気を全国に伝えたいと思っています。「それはどんなもの?」と訊かれたら「私たちのスイーツを食べてみてください」としか申し上げようがないのです(私たちはスイーツのプロで言葉のプロではありませんから)が、残念ながらまだ私たちのスイ−ツをまだお試しいただいていない方のために、まさに神戸サバービアに生まれ育った村上春樹さんの作人の一節を最後にご紹介して、私たちの想いをイメージしていただければと思います。

Topics『阪神間と村上春樹』

村上さんが、高校までをすごした阪神間を回想したエッセイです。

・・そのようにしてひとりの典型的な「阪神間少年」ができあがる。当時の阪神間は――もちろん今でもそうなのかも知れないけど――少年期から青年期を送るには、なかなか気持の良い場所だった。静かでのんびりとしていて、どことなく自由な雰囲気があり、海や山といった自然にも恵まれ、すぐ近くに大きな都会もあった。コンサートに出かけたり、古本屋で安いペーパーバックを漁ったり、ジャズ喫茶に入り浸ったり、アートシアターでヌーヴェルヴァーグの映画を見ることもできた。洋服といえばもちろんVANジャケットだった。
(新潮社刊;村上春樹「辺境・近境」より)

主人公の「僕」が、あまりの無口さのためカウンセリングにかかっていた頃の回想シーンです。

・・医者の家は海の見える高台にあり、僕が陽あたりの良い応接室のソファーに座ると、品の良い中年の婦人が冷たいオレンジ・ジュースと二個のドーナッツを出してくれた。僕は膝に砂糖をこぼさぬように注意してドーナッツを半分食べ、オレンジ・ジュースを飲み干した。―――中略―――週に一度、日曜日の午後、僕は電車とバスを乗り継いで医者の家に通い、コーヒー・ロールやアップルパイやパンケーキや蜜のついたクロワッサンを食べながら治療を受けた。
(講談社文庫版;村上春樹「風の歌を聴け」より)